「ちがうよ。木になるんだよ。」
下の子が言い張っています。カレーを作っていた両親の後ろ姿の記憶は何かに上書きされたようです。「それは絵本の話でしょう」という姉に対して「だって書いてあったじゃない」と同じ絵本の受け取り方で平行線です。
その本はひみつのカレーライス。カレーを食べたら不思議なカレーの種が入っていた、というお話です。お気に入りで何回も読み重ねました。お庭にカレーの種を植えるのですが、マンション暮らしの次女にはお庭すら不思議な存在。
絵は田中清代さん。最近お気に入りの作家さんです。くろいのを最近読み、そこからおばけがこわいことこちゃん、おきにいりを抱えています。昔はトマトさんもはまりました。
おばけがこわいことこちゃんは途中に出てくる怖いお化けが本当に怖かったようで、めくる回数は少なめでした。
「あ!かたいのがあった。」
ご飯を食べている次女が叫びました。種と期待しているようですが、それはきっとシャモジについていた硬い米粒です。ごめんよ。