「およーふくはどこ?」
お気に入りを着るんだと突き出した口が、眠そうなはれぼったい眼の下でこちらに向けられております。次女が衣替えで再会した青いワンピースです。
裾の長めのそのワンピースは座ると自分の周りにふわりと広がります。そしてくるっとまわるとスカートも一緒に踊ります。まさにプリンセス。休日の日になると必ず着ています。
乾燥がおわった洋服に目をやると青い袖口が目に入ります。ここにあるじゃない、と渡すと喜んで着替えに戻っていきました。人気の服はゴールデンウイークに仕舞う暇がありません。
今日はお出かけです。絵本で見た博物館へ行く日です。姉はまだ寝ているようです。早くいかないと混むなぁと寝室に目を向けます。朝食で起こすことにします。
「きがえおわったよ!」自慢げな四歳児が戻ってきました。七分丈のずぼんを着て、スカートから見えないというのがお姉さん気分を押し上げているようです。