「サールマ、サルマ、かわいいサルマ」
絵本「かわいいサルマ」を読むと、繰り返し出てくるこのフレーズの部分で、子供も一緒に歌い上げます。耳馴染みがよく、覚えやすいフレーズです。
<アフリカのあかずきんちゃん>というサブタイトルがついているこの絵本、グリム童話と同様の忠告が込められております。あかずきんちゃんは狼の囁きによってよそ道をしてしまい、おばあちゃん共々食べられてしまいます。一方、サルマは、おばあちゃんからの言いつけをやぶり、裏通りで知らない人(犬)とお話ししてしまうことで大変な目にあいます。犬の様子がなかなか嫌な感じに表現されております。困難に対してサルマがおじいちゃんに助けを借りる姿もよいです。赤ずきんちゃんでは、猟師さんがたまたま通らなければ助からないストーリーですが、それよりも本人が考える余地があります。
アフリカの衣装の名前やお面も描かれていて、多文化の要素も子供にとって楽しそうな一冊です。