「どこにしようかなー」
子供たちが悩んでいます。
「わたし、ここかなー」
厚みのあるところを選びます。
「えー、やっぱりママ選んで~」
選ぶことを放棄し始めました。
「やっぱりここがいい」
厚みのある所を選びました。
目の前にしているのはガレットデロワ。フランスでお正月に食べる伝統的なお菓子。絵本「王さまのお菓子」を図書館で読んで「食べてみたい!」と探してみたら近所のケーキ屋さんで作っていました。
ガレットデロワはアーモンドクリームをパイ生地で包んだお菓子です。中に小さなフェーブと呼ばれる陶器の人形が入っていて、当たった人がその一年良いことがあるという楽しみがあります。当たった人がケーキについている王冠をかぶるというイベントもあり、どこを食べるかという選択に気合が入ります。
「あっ、見えるよ!」
子供達ではなく母親が当たりました。出てきたのは陶器のカバン。王冠は下の子が被って、自作のお星さまの杖をもって妖精気分に浸っています。
「来年は薄いところにするぅ」
今年、良いことがありますように。