私の父は週末に革靴を磨いていました。「よ〜し」といいながらブラシとクリームとをおもむろに取り出し、靴をシャッシャッと磨き上げていました。そんな様子を横目に見ながら、遊んでいたり、大きくなると自分の靴を磨いてみたりしていました。
そのような思い出の家族の風景を思い出したのが、絵本「ゴリラのくつや」です。靴づくりの名人のゴリラのおとうさんのもとに、動物たちがやってきて、希望の靴を作ってもらいます。そんな仕事熱心なゴリラの子供は、お父さんを後ろから見ています。
あるとき、ゴリラの子供は、お父さんに作って欲しい靴を希望し、作ってもらいます。そして、その靴を履かせたお父さんは、仕事モードから切り替わり、こどもを力一杯遊ぶことで子供の希望を叶えてあげます。
ちなみに私は、靴をなかなか磨けていません。でも磨き始めると子供達がやってきて、ブラシで遊び始めたり、手伝ってくれたりしています。そして終わると子供を抱きかかえて、黒くなったおててを洗ってあげます。それからは絵本を読んであげたり、遊んだりです。