本を読んであげていると、ベッドで横に座っていた子供がふと手を持ち上げて、そこに影がいることを確認していました。そんなかわいらしい行動を生んだのが、絵本「スムート かたやぶりな かげの おはなし」でした。
この絵本で男の子の影のスムートは、男の子といっしょにいるのがつまらなくて逃げ出してしまいます。その影の姿を見ていた男の子は自分が実が楽しいと思うことを発見します。自分が本当にしたいことは影が知っている。それは本当は自分が知らないだけ、奥底にあるものなんだという、自分を見直す、ちょっと哲学の入り口のようは本です。
なにはともあれ、自分の影がそこにあるか、自分に影がいるか、そんなあたりまえなことかもしれないことを子供は再発見しておりました。